1歳になったのに歯が生えないけど大丈夫?
歯磨きを嫌がってうまくできない
私の磨き方が悪いの?
子どもの歯が生え始めると
むし歯にならないか
心配になりますよね
今回は、子どもの歯の生え方や
むし歯にならない方法をお話します
保育園の保護者の方からも、お子さんの歯についてのご相談を受けることがよくあります。
みなさんもお子さんの歯のお悩み、ありませんか?
乳歯が生える時期・生える順番
むし歯になる原因
むし歯を作らない方法
むし歯や治療で痛い思いをするのは、子どもも大人もつらいですよね。
むし歯がひどくなると、永久歯にまで影響が出る場合も。
正しい習慣を身につけ、お子さんの歯を守ってあげましょう!
乳歯ってどう生える?
乳歯が生える時期や生える順番をご存じですか?
まずは、子どもの歯が生える時期や生え方を確認しましょう。
赤ちゃんの歯が生える時期
- STEP16か月~7か月頃
前歯が生える A下の前歯(乳中切歯:A)が
2本生えてくる10か月頃、上の前歯(乳中切歯:A)が
2本生えてくる - STEP21歳頃
前歯のとなりに歯が生える B前歯の両サイドに歯(乳側切歯:B)が
上下2本ずつ生えてくる合わせて8本になる
- STEP31歳半頃
奥歯が生える C4本生えた前歯から1本分間をあけ
奥歯(第1乳臼歯:C)が
上下2本ずつ生えてくる合わせて12本になる
- STEP42歳頃
前歯と奥歯の間の歯が生える D前歯と奥歯の間にあいていたスペースに
歯(乳犬歯:D)が
上下2本ずつ生えてくる合わせて16本になる
- STEP52歳半から3歳頃
一番奥の歯が生える E一番奥の歯(第2乳臼歯:E)が
上下2本ずつ生えてくる合わせて20本になり、乳歯が生えそろう
乳歯の生える時期や順番には
個人差があります
1歳になっても歯が生えない時は
念のため専門医に相談してみてください
むし歯ができる原因
どうやってむし歯になるの?
むし歯菌が歯を食べるの??
口の中のむし歯菌が糖分をえさにして増えていき、歯の表面にプラークという細菌の塊(歯垢)を作ります
プラークの中で作られる酸が歯を溶かしていき、むし歯になるんです
むし歯を予防する方法
歯磨きをしましょう
大人と違って赤ちゃんの場合、歯に汚れや歯垢がつくことは少ないので、歯の生え始めは歯を磨くことよりも、歯磨きに慣れるようにしましょう。
歯の生え始めはガーゼで拭き取り、離乳食が進んできたら、歯のすき間の食べかすが取りにくくなってくるので、柔らかい歯ブラシを使います。(上の前歯が生えてきたくらいがめやす)
寝ている間は口の中が乾燥し、むし歯菌が約30倍に増えると言われています。
夕食後は必ず歯みがきをしましょう。
歯みがきが嫌いにならないためには
【怖がらせない】
一生懸命になっている顔は
意外と怖い表情だったりします。
みがく人は自分の表情に注意し
和やかな雰囲気の中で
歯をみがきましょう。
【痛くないようにする】
一度痛い思いをすると
歯みがきが嫌いになってしまいます。
・口角を引っ張りすぎていませんか?
人差し指をほほの裏に入れ
優しく広げましょう
・上唇小帯(前歯の上にある
上唇と歯ぐきをつなぐ筋)に
歯ブラシが当たっていませんか?
上唇小帯に歯ブラシが当たると
痛みを感じることがあります
歯ブラシがあたらないよう
指を添えましょう
歯ブラシに興味を示しているときは
歯みがきに興味を示し、安全に使えるようになってきたら、お子さん用と大人(仕上げみがき)用の歯ブラシを用意しましょう。
※歯ブラシは注意して使わないと怪我につながります
口にくわえたまま歩かない、使う際は必ず保護者がそばで見守るなど、安全面に十分気をつけてください
歯みがき粉はいつから使うの?
ぶくぶくうがいができるようになってから(3歳頃)
使う際は歯ブラシの先端にほんの少し(3mm程度)のせてみがきましょう。
むし歯菌に感染しない工夫をしましょう
産まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌は存在しません。
むし歯菌は赤ちゃんと関わる周りの大人から、唾液を通して移ると言われています。
・同じ箸やスプーンを使って食べさせる
・過度のスキンシップ
(口にキスをするなど)
・食べ物を冷ます際
「フーフー」と息をかける など
特に生後1歳半~2歳半は感染しやすく、3歳までに感染しなければ、大人になってからもむし歯になりにくいと言われています。
むし歯菌の量が多いと、むし歯になりやすくなります。
できるだけ感染させないよう気をつけましょう。
食事やおやつの時間を決めましょう
【歯の特徴】
むし歯菌が出す酸によって溶ける
↓↑
唾液の力で修復する(再石灰化)
溶ける、修復するを繰り返している
ずっとだらだら食べていると、治る時間(再石灰化)が不足し、むし歯につながってしまいます。
だらだら食べにならないよう、食事の時間やおやつの時間を決めましょう。
糖分が多いおやつや飲み物に注意しましょう
子どものおやつは、3食では足りない分のエネルギー補給や栄養補給が目的でもあります。
おやつはお菓子でなくてもOK。
軽食と考え、以下のおやつをおすすめします。
・おにぎり
・サンドイッチ
・くだもの
・野菜(さつまいもやとうもろこしなど)
※甘いおやつを食べる際は
歯につくようなものは避け
さらっとした形状のもの
(プリンやアイスクリームなど)を
できるだけ選びましょう
乳幼児期の糖分の取りすぎは、将来肥満につながるとも言われていますので、この機会におやつを見直してみませんか?
また、間食時のジュースもむし歯になりやすくなる原因のひとつです。
常にジュースを飲む習慣がつかないよう気をつけたいですね。
食事やおやつの後はお茶や水を飲み
口の中を清潔に保ちましょう
かかりつけの歯科医をもちましょう
歯が生えてきたらかかりつけの歯科医を決め、定期的に歯をチェックしてもらうと安心です。
むし歯になってしまっても、顔なじみの医師だとお子さんも安心して治療が受けられますね。
むし歯になっていないか?
汚れがたまっていないか?
歯みがきの方法は適切か?
などを定期的に診てもらいましょう。
かかりつけ医を選ぶ際、通いやすさだけでなく、子どもの歯に詳しい医師を選ぶことも重要です。
小児歯科・キッズ○○などの診療科や名前を参考に選ぶのもひとつの方法です。
(日本小児歯科学会のHPでは、学会認定の小児歯科専門医リストを見れますのでご参考にされてみてください)
さいごに
今回は、子どもの歯についてお話しました。
1.赤ちゃんの歯が生え方・時期
・初めの歯が生える時期は6~7か月頃
・生える順番や時期には個人差がある
・1歳までに1本も生えていない場合は
医師に相談を
2.むし歯ができる原因
『だらだら食べ』
『糖質の過剰摂取』
『むし歯菌が多い』
『歯が弱い・唾液が少ない』
3.むし歯を予防する方法
・食後に歯みがきをしよう
・食事やおやつの時間を決めよう
・糖分が多いおやつや飲み物に注意しよう
・かかりつけの歯科医をもとう
歯の健康は、体や心の健康にも大きく関わってきます。
いつまでも自分の歯でおいしく食事ができるよう、生活習慣を作ってあげたいですね。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました!
あなたの子育てがより楽しくなりますよう、陰ながら応援しています。
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